小野道風神社
(おののとうふうじんじゃ)

 花札の柳に飛びつく蛙の絵でお馴染みの小野道風がお祀りされています。
 平安時代の書家小野道風は、何度も柳に飛びつこうと試みる蛙の姿に励まされたエピソードがよく知られています。

小野道風神社の御祭神 小野匠守道風命
小野道風神社の鎮座地 滋賀県大津市小野1213
小野道風神社への公共交通機関
JR湖西線「小野」又はJR湖西線「和邇」駅下車、徒約15分
JR湖西線「和邇」駅前から江若バスで「小野神社前」下車、徒歩約5分

小野道風神社の由緒

▼下の文は小野道風神社の鳥居横に掲げてある大津市教育委員会の説明パネルの文を再録しています。

重要文化財建造物
小野神社飛地境内社道風神社本殿

 神社本殿は流造(ながれづくり)の形式が多い中、小野神社飛地境内社道風神社(とうふうじんじゃ)本殿は全国的にも稀な切妻造(きりづまづくり)、平入(ひらいり)の本殿で、県内の重要文化財では、小野神社境内社篁(たかむら)神社本殿と近隣の天皇神社(てんのうじんじゃ)本殿を合わせて3棟を数えるにすぎません。建物の規模は、正面(桁行(けたゆき))三間、側面(梁間(はりま))二間で、全面に一間の庇(向拝(こうはい))を付けます。
 小野神社は『延喜式(えんぎしき)』に名神大社として記載されますが、道風神社は小野神社から南に500mほど離れた飛地に鎮座します。棟札の写から、南北朝期の歴応4年(1341)の建築であることがわかります。
 平面は、前方一間を外陣(げじん)、後方一間を内陣(ないじん)と内々陣(ないないじん)として3室に区切っています。切妻破風(きりづまはふ)や桁隠(けたかくし)の懸魚(けぎょ)、軒の茅負(かやおい)、向拝廻りの部材と縁、脇障子廻(わきしょうじまわり)、外陣正側面の建具等は後世の改造を受けていますが、内部は建立当初の姿をとどめ、唐草彫刻をもつ向拝柱上の手挟(たばさみ)も当初の材となります。
 祭神の小野道風(おののみちかぜ/とうふう)(894~966)は、平安時代中期の書家で、小野篁(おののたかむら)の孫にあたります。藤原佐理(ふじわらのすけまさ)、藤原行成(ふじわらのゆきなり)とあわせて「三蹟(さんせき)」と呼ばれ、和様の書の基礎をきずいた人物として、よく知られています。
  平成22年7月 大津市教育委員会
上は小野道風神社の鳥居横に掲げてある大津市教育委員会の説明パネルの文を再録しています。

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