真如堂、真正極楽寺

 真如堂の名で親しまれていますが、鈴声山(れいしょうざん)真正極楽寺が正しい寺名の天台宗の寺院です。

 平安時代の永観年間に比叡山常行堂の阿弥陀如来を移して開創された古刹と伝えられます。

 五代将軍綱吉と桂昌院が寄進した本堂正面の宮殿には本尊阿弥陀如来立像、不動明王、千手観音が祀られ、中央の本尊阿弥陀如来立像は重要文化財に指定されており、11月15日のみ開扉されます。

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真如堂の由緒

▼下の文章は真如堂に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き移しています。

真如堂(しんにょどう)

 正しくは真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)という天台宗の寺である。
 平安中期の永観二年(九八四)、比叡山延暦寺
の僧・戒算上人(かいさんしょうにん)が延暦寺の常行堂(じょうぎょうどう)にあった阿弥
陀如来(あみだにょらい)像を東三条院藤原詮子(ひがしさんじょういんふじわらのせんし)(一条天皇の母、藤原道長の姉)の離宮に移し、安置したのが始まりとされる。当初、この場所の東北に位置す
る元(もと)真如堂(換骨堂)の地にあったが、応仁の乱で荒廃した後、各地を転々とし、元禄(げんろく)六年(一六九三)に現在地への再建が開始された。
 本堂(重要文化財)は江戸時代の享保(きょうほう)二年(一七一七)の上棟で、京都市内の天台宗の寺院の本堂として最大規模を誇り、内部には、本尊の阿弥陀如来立像(りゅうぞう)(重要文化財)が祀(まつ)られている。本尊は「うなずきの弥陀(みだ)」とも呼ばれ、毎年十一月十五日にのみ開帳される。
 寺宝として、仏師運慶(うんけい)の発願によって書写された法華経六卷(国宝)をはじめ、応仁の乱などを描いた室町時代の真如堂縁起(重要文化財)、毎年三月に公開される大涅槃図(だいねはんず)など、多数を蔵する。
 秋には、東山を借景にした「涅槃(ねはん)の庭」や三重塔、梵鐘(ぼんしょう)に色付いたもみじが映え、紅葉の名所としても有名である。
             京 都 市
▲上は真如堂に掲示されている京都市の駒札(下の写真)の文章をそのまま再録しています。