長刀鉾(なぎなたほこ)

巡行
 7月17日午前9時に前祭(さきまつり)の山鉾巡行が始まり四条烏丸に集結した23基の先頭を「くじとらず」で長刀鉾が東に向かいます。

 生稚児の乗るのは現在では長刀鉾のみで、鉾頭にかざす長刀が晴れていれば夏の太陽を反射してきらりと輝きます。

 朝9時の巡行が始まってまもなく辿り着く四条麩屋町では、斎竹(いみだけ)に張られた注連縄(しめなわ)を稚児が切る「注連縄切り」の儀式が行われます。注連縄切りは「鉾がこれから神域に進むことを伝える」意味があるのだそうです。

懸装品(飾り)
 鉾を飾る懸装品は中国やインドの絨毯などの歴史的、美術的に貴重なものを所蔵しています。

 前懸は以前に使っていたペルシャで織られた花文様絨毯(かもんようじゅうたん)を保存して、今は上村松篁(うえむらしょうこう)の下絵による花模様綴織を使っています。

 胴懸などには16世紀に中国及びその近辺で織られた絨毯を懸けていましたが、それらを保存し今はその複製品が使われているそうです。

 屋根裏、天井の装飾や破風の彫刻も見事です。

鉾頭
 鉾頭にかざしている大長刀(おおなぎなた)は疫病邪悪(えきびょうじゃあく)を払う為のもので、鉾の進行中に刃先が八坂神社と御所には向かないように取り付けてあります。

 昔の鉾頭の大長刀には三条小鍛冶宗近(こかじむねちか)が作った名刀を取り付けていましたが、その後の二度の変遷を経て天保8年(1837)からは竹に漆を塗り錫箔を貼ったものが使われ、三条小鍛冶宗近作の長刀は宝物として保存されているそうです。

長刀鉾の鉾町
 京都市下京区四条通烏丸東入る長刀鉾町