山の上の御神体に聖徳太子をお祀りしているので太子山と名付けられています。

 聖徳太子が現在の大阪に四天王寺を建立するために、自ら山に入って杉の良材を切り出して六角堂を建てたという伝説に由来します。 山の上の真木に杉の木を立てている山は太子山だけで、他の山は松の木を立てています。

 この杉の木に黒漆塗りの厨子が下げられています。厨子の中には高さが5センチ余りの小さな如意輪観音像が安置されていて、巡行中は厨子の扉が開けられていますので運が良ければ観音像を拝むことも可能です。 

太子山の説明

▼下の文は太子山の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。

太子山(たいしやま)

 聖徳太子を祀るのでこの名がある。聖徳太子が四天王寺(大阪市)建立にあたり、自ら山中に入って良材を求めたという伝説に基づき、他の山がいずれも松を真木(しんぎ)として立てているのに対して、この山のみは真木に杉を立て、その樹には小さな如意輪観音像(にょいりんかんのんぞう)が祀られている。太子の姿は頭髪を美豆良(みずら)に結(ゆ)った少年時代の孝養(こうよう)太子像で右手に斧、左手に衵扇(あこめおうぎ)を持つ。
 前懸(まえかけ)は平成十一年復元新調の緋羅紗地(ひらしゃじ)に阿房宮(あぼうきゅう)の刺繍、胴懸(どうかけ)は金地孔雀唐草図(くじゃくからくさず)のインド刺繍、見送(みおくり)は平成十五年新調の波濤(はとう)に飛龍文様錦織(ひりゅうもんようにしきおり)を用いる。角金具(すみかなぐ)には立派な飛龍が飾られ、欄縁(らんぶち)の時計草鍍金(ときん)金具と共に優品である。水引(みずひき)には濃紺の房付き網目のものが用いられ胴懸と共にエキゾチックな雰囲気を醸(かも)し出している。
 宵山(よいやま)には聖徳太子にちなんで智恵が授かるという「杉のお守り」、「智恵のお守り」が授与される。またこの山のみ舞台裏中釣幕(ぶたいうらなかつりまく)という特殊な懸装品があり、平成十九年に復元新調されている。
             京 都 市
▲上の文は太子山の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。