丹後守平井保昌(たんごのかみひらいやすまさ)は藤原大納言元方の孫で藤原保昌ともいわれています。

 御神体人形の平井保昌が手折った紫宸殿(ししんでん)の紅梅を和泉式部に捧げる姿を表しています。

 平井保昌が両手で持つ金属製の鉢には1メートル以上もある大きな梅の枝が挿されています。

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保昌山の説明

▼下の文は保昌山の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。

保昌山(ほうしょうやま)

 丹後守平井保昌(たんごのかみひらいやすまさ)と和泉式部(いずみしきぶ)の恋物語に取材し、保昌が式部のために紫宸殿(ししんでん)の紅梅を手折ってくる姿をあらわしている。
 御神体(人形)は緋縅(ひおどし)の鎧に太刀をつけ、梨地蒔絵(なしじまきえ)の台に紅梅を一杯にもってこれをささげている。頭は明応九年(一五〇〇)の制作。胴は寛政六年(一七九四)、町内に住んでいた彫刻師、勇祐の作であるという。前懸(まえかけ)の緋羅紗地(ひらしゃじ)に蘇武牧羊(そぶぼくよう)図、胴懸(どうかけ)の張騫巨霊人(ちょうけんきょれいじん)に鳳凰と虎を配した刺繍(ししゆう)は円山応挙(まるやまおうきょ 一七三三~一七九五)の下絵(京都市指定文化財)である。見送(みおくり)は福禄寿、弁財天に唐子を配した綴錦(つづれにしき)で寛政十年(一七九八)の作である。なお、これらの前懸、胴懸、見送等は全て近年復元新調している。また、円山応挙の下絵は屏風に仕立て宵山(よいやま)に公開。他に旧胴懸としてヨーロッパ捺染(なっせん 十九世紀)のものが大切に保存されている。水引(みずひき)は明国の官服で雲龍波濤文様(うんりゅうはとうもんよう)に鳳凰、鶴、虎を配した胸背継(きょうはいつな)ぎで、特に孔雀の羽根を縫込んだ刺繍の逸品である。
             京 都 市
▲上の文は保昌山の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。