鯉山の由緒は中国の「登龍門」の語源の逸話で、鯉が龍門の滝をのぼり龍になる勇姿をあらわしています。
 前懸、胴懸、見送等は16世紀西洋の毛綴で国の重要文化財に指定されている逸品です。

鯉山の説明

▼下の文は鯉山の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。

鯉山(こいやま)

 山の上に大きな鯉が跳躍しており、龍門(りゅうもん)の滝をのぼる鯉の雄姿をあらわしている。この滝を鯉が登りきると龍になるという中国の伝説があり、「登龍門」の語源になった。
 前面に朱塗の鳥居をたて、山の奥には朱塗の小さな祠を安置し素盞鳴尊(すさのおのみこと)を祀る。その脇から下がる白麻緒は滝に見立てられ、欄縁(らんぶち)その他の金具はすべて波濤文様(はとうもんよう)に統一されている。山を飾る前懸(まえかけ)、胴懸(どうかけ)二枚、水引(みずひき)二枚、見送(みおくり)は十六世紀にベルギーのブリュッセルで製作された一枚の毛綴(けつづれ)(タペストリー)を裁断して用いたもので、重要文化財に指定されていっる。最近、ベルギー王室美術歴史博物館の調査により、その図柄はギリシャの詩人ホメロスの作「イーリアス」物語の一場面で、トロイヤのプリアモス王とその后(きさき)ヘカベーを描いたものといわれており、現在巡行の時には復元新調品を用いている。別に旧胴懸としてインド更紗(さらさ)のものもある。
             京 都 市
▲上の文は鯉山の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。