綾傘鉾は古い形態の傘鉾の一つで、大きな傘の上には金の卵をつかんだ鶏が乗っています。現在の祇園祭の傘鉾は綾傘鉾の他に四条傘鉾があります。

 綾傘鉾の巡行には可愛い稚児が行列に参加します。棒振り囃子は疫病退散の意味があるそうです。

綾傘鉾の説明

▼下の文は綾傘鉾の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。

綾傘鉾(あやかさほこ)

 綾傘鉾は、山鉾の中でも非常に古い形態を残している傘鉾の一つで、大きな傘と稚児(ちご)と棒振(ぼうふ)り囃子(ばやし)の行列として徒歩巡行している。
 この綾傘鉾も、江戸時代の天保五年(一八三四)、一時は小型の鉾に改造されたが、元治元年(一八六四)の大火で、その大部分を焼失した。その後、明治十二年(一八七九)から十七年(一八八四)までの一時期に復興し、原形の徒歩囃子の形で巡行した。
 棒振り囃子は、赤熊(しゃぐま)(赤く長い髪)をかぶり、手に長い棒を持った者が、鉦(かね)、太鼓、笛に合わせて踊るもので、古来より壬生(みぶ)村の人々により奉仕されていた。現在も壬生六斎念仏講中の人達によって奉仕されている。
 この綾傘鉾も町内の人々の努力が実り、昭和五十四年から巡行が復活した。なお、傘につける垂(さが)りは人間国宝の染色家、森口華弘(かこう)の友禅「四季の花」と平成四年に町住有志の寄贈になる綴錦(つづれにしき)「飛天の図」がある。
             京 都 市
▲上の文は綾傘鉾の山鉾町に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を書き写しています。